理科準備室に行くまで、私と先生は縦2メートルぐらいの間隔で歩いた。


近すぎずも、遠すぎない距離。

客観的見たら一緒に歩いているのかさえわからないような、微妙な距離。



なんとなく周りを気にして距離を保ち続けた私は、自意識過剰なのかもしれない。



『……。』



ガチャッ、と。


あまり使われることがなく新しいのか、軽やかにドアが開けられて。


理科室にも存在する、あの独特な匂いが私の鼻を刺激する。



ここでお弁当を食べるには換気が必要だな、と。

どこか客観的に物事を考えている私がいた。