君と過ごす日々はとても楽しくて温かい
日々、頑張ってる君が愛おしいと思える
子供達の前では母親
そして俺の前では普通の女の子
そんな君と過ごす時間
凄く安心出来るんだ
*番外編*
------3年後
丈瑠Side
「丈瑠ー?健斗の着替え手伝ってー!!」
朝早くから愛しい瑠夏の声が響く
俺は黙々と学校へ行く準備をしていた
あれから3年の月日が経った
俺達は今、21歳になった
高校を卒業して今は一応、大学3年生
「パパぁ…お着替えする」
自分の洋服を俺に渡す健斗(ケント)
高校3年生の時に瑠夏の元カレである響と再会ししばらく経ってから産まれたのがもうすぐ3歳になる健斗
俺達が18歳の時に産まれた子
「はいはい。お利口にしないとママに怒られるからな?」
「はぁい。」
俺は健斗の着替えを手伝った後、抱き上げて瑠夏のところへ向かう
「瑠夏、終わったぞ?」
「ありがとー!!助かったよ」
瑠夏は愛花を着替えさせていた
「愛花、パパと健斗と一緒に居てね。準備するから」
瑠夏は愛花も俺に渡す
「急いで朝ご飯の準備するから待ってて!!」
「ママぁ…」
愛花は瑠夏の姿が見えなくなると泣き出してしまった
「お姉ちゃーん!!お兄ちゃーん!!おはよー」
「おっ、沙穂来たぞ。」
瑠夏と出会った時には小さかった沙穂も小学生となり健斗や愛花の面倒を見てくれるようになった
「ママぁ…」
さっきから泣きっぱなしだったな
健斗と2歳違いの妹、愛花(アイカ)
もうすぐ1歳
最近は何歩かずつ歩くようになってきた
俺達が20歳の時に産まれた子
俺達2人は21歳にして2人の子供の親なんだ
2人とも誕生日が近い
大学と子育ての両立は大変だけど充実してる
「沙穂、健斗の面倒見てくれるか?」
「うん。分かった」
「飯は?食ったか?」
「食べて来てない。早くお兄ちゃん達に会いたくて…お姉ちゃん、作ってくれるかな?」
「聞いてくるから待ってな。」
俺は愛花を抱いたまま瑠夏のところへ行く
「瑠夏、沙穂がな。ご飯食べて来てないって。」
「光莉さんから連絡あったからちゃんと沙穂の分まで作ってるよ」
さすが…瑠夏だ。
「沙穂ー!!飯作ってるってよ」
「本当?お姉ちゃん、ありがとう」
「どういたしまして。早く食べて学校行きなさいよ」
瑠夏も母親らしくなって来てる
それにいつの間にか“沙穂”って呼ぶようになってるし
ついでに健斗と愛花が産まれてから更に可愛さと綺麗さが増した
「はい。出来た!!健斗、パパと沙穂と一緒に先に食べてて。愛花のご飯作らなきゃ」
バタバタしながら朝食を食べ準備を終えると健斗と愛花を保育園に連れて行く
「お姉ちゃん、お兄ちゃん行ってきます。」
「気をつけてね」
途中で学校行きの沙穂と別れる
「愛花、健斗。バイバイは?」
瑠夏が言うと2人は小さく手を振る
それが可愛くて仕方ない
子供達の成長を日々、実感しているのであった
「健斗、今日はどっち?」
沙穂と別れてから保育園に行くまでどちらに抱かれるかを聞くのが日課
「今日もパパ…」
俺は健斗を抱き上げた
最近は愛花が瑠夏に抱かれないと泣くから健斗も我慢してるんだよな
さすが、お兄ちゃんだ
健斗だって甘えたい時期なはずなのにな…
「瑠夏ー。おはよっ」
遠くから聞こえるのは捺稀の声
「おはよ。あら、圭輔は?」
瑠夏も圭輔のことを呼び捨てで呼ぶようになっていた
「優雅と来てるはずだよ…」
捺稀達にも愛花と同い年の男の子が産まれた
名前は優雅(ユウガ)
愛花より1ヶ月くらい早かったが…
「捺稀、早いって…」
優雅を抱いた圭輔がやって来た
「はい。交代」
捺稀は優雅を抱いていた
「丈瑠、愛花抱いててくれる?
」
瑠夏は俺に愛花を渡す
「健斗、おいで?」
「やったぁ」
さっきまで落ち込んでた健斗が笑顔になった
「ママぁ…」
「愛花、保育園まで我慢してね」
瑠夏が頭を撫でると落ち着いたのか俺に抱かれていた
瑠夏の言ってることが分かってるらしく泣くことを止めた
「捺稀、今日バイト?」
「あっ、うん。だから優雅は保育園に預けるよ。瑠夏は?」
「あたし、百合さんが愛花のこと見てくれるらしいからバイト行くよ」
俺と圭輔は家から近い大学に通ってる
瑠夏と捺稀も同じとこ
ただ、2人は通信制ってなだけ…
普段はバイトもしつつ時間を見付けて勉強してる
子供の世話や家事、バイト、勉強…
それをこなしている瑠夏は本当に尊敬する
ただ、疲れてるみたいだけどな。
愛花はまだ保育園には行っていない
その代わり瑠夏のバイト先で優真さんの奥さんである百合(ユリ)さんが愛花の面倒を見てくれている
優真さんも健斗が産まれてから結婚して未だに子供が出来ないからか良く愛花の面倒を見てくれて可愛がってくれてるから助かってるんだ
「ほらほら保育園に着いたよ。愛美さん。今日もよろしくお願いしますね」
「瑠夏、毎日キツくない?無理しないでよね」
「分かってますって。丈瑠が手伝ってくれるから助かってるますよ」
「そう。なら良いんだけど…愛花?バイバイ」
愛美さんは愛花の頭を撫でると健斗と優雅を抱いて行ってしまった
「丈瑠、愛花抱くの交代しよっか?」
保育園を出て学校へ向かう途中に瑠夏が言ってくれた
「キツくねぇの?」
さっきまで健斗を抱いてたのにさ…
「だって、丈瑠は今から学校でしょ?」
瑠夏は俺が学校の時、必ず愛花と一緒に学校の近くまで送ってくれる
散歩のためだとか…
気分転換もあるみたいだけどな
ギリギリまで瑠夏と一緒に居たい俺としては嬉しいけど。