「ねぇねぇ～知ってる～？」
優が利奈に聞いた。
「なにが～？」
「今日、転校生来るって～！」
興味しんしんな優。
「だから？」
興味ゼロな利奈。
「超イケメンだって～！早くみたい～！」
優はウキウキしている。

「っあ！ここだよ！」
二人はクラスについて席に座った。

―ガラッ
ドアが開いた。
「おっはよー！みんな元気か～？今日から2-Aの担任　高橋和己(たかはし　かずき)だ！これからよろしく！」
(ハァ～。てかチャラくねこの先生。髪は茶色だし・・・ピアスもいっぱいつけてるし・・・。)
「かっこいーーー！」クラスの女子が騒ぎだした。
「先生カッコ良くない？」となりから優が話しかけてきた。
もぉ～どいつもこいつもまったく・・・。
「どこが？」

「ところで・・今日は転校生が来たぞ！おーい。入ってこーい！」

―ガラッ

「キャーーーーーーーーーー！！！」
入ってきた瞬間、女子の叫び声！
「こらぁ～。女子さわぐな～。転校生の中村　太一(なかむら　たいち)だ！仲良くしろよ～。」
そう言いながら高橋先生は中村　太一の名前を書き始めた。
クラスの女子は目をキラキラと輝かせている。
(まぁ～うちには関係ないし～。どーでもいいやー。)
「席は・・・関口！関口　利奈と隣だ！」
「はひっ！」思わず変な声が出てしまって。
「関口！中村の世話をよろしくな！ではホームルーム終わり！」

―休み時間
「ねぇ～利奈～。太一くんカッコ良くない？」
優は目をキラキラさせている。
「そーおー。うちどうでもいいし・・・。」
(正直言って今はどうでもいい。男なんて・・・。)
「もぉ～利奈ったら！潤(じゅん)くんと付き合ってた頃はうん！カッコイイね！っていってたのに・・・。どうしっちゃったの～？」
潤・・・。それは田中　潤(たなか　じゅん)。実は元彼です。
中３の頃付き合っていました。
だけど私は見ちゃったんです。
高１の夏休みに女の子と手をつないで歩いているところを・・・。
しかもその女の子がモデルのように細くてかわいかったのです・・・。
そのあと私は潤と別れました。
彼の浮気で・・・。