ここは恥を忍んで1つお願いしたい!
「怖くなったらそっち行ってもいい…?」
「…は?」
“は?”ってお兄さん、そりゃないですよ。
そんな反応されたら、恥ずかしさで顔が赤くなる。
「ダメならいい…」
こんなよく知らないお兄さんを頼ったわたしがバカでした。
そうだよね。
真にとったらお化けなんて“は?”だよね。
お化けなんて出ねえんだもんね。
わたしはいつの間にか自分の膝小僧を見つめてた。
「おい」
「……」
「おい」
「うっ!?」
膝小僧とこんにちはってしてるといきなりほっぺを鷲掴みされた。
痛いんだけど!
真に強制的に視線を上げられる。
そこには眉間にシワを寄せた真の顔があった。