「あ、おはよう…」


わたしはどうやら真の部屋のまん前に座っていたらしい。

振り向けばすぐ後ろに真の顔があった。


「…おう」


真もまさかわたしがこんなに近くにいるとは思わなかったらしく困惑気味な顔をした。


「ちょうど良かった。真ちゃん瑠夏ちゃんの相手してあげてよ」

「は?」

「え?」


おばあちゃんの珍妙な発言に真とわたしの困惑声が重なったのは言うまでもない。

「お願いねぇ」と立ち去るおばあちゃんは特に素早い行動をしたって訳でもないけど、何故かわたしはおばあちゃんに見入ってしまって追いかけられなかった。


いやいや、おばあちゃん。

ちょっと待ってよ。