校門の前にはいつも男どもが
腐るほど集っていた。



「ねえねえっそこの君ーっ」


門の前を通り過ぎようとしたら
後ろから私は、声をかけられた。


「なに?」

私は、無表情のまま振り返り
冷たく言った。

振り返ると私の目の前には、
黒髪のくせに髪の毛盛り盛りで私と
同い年くらいの男が立っていた。

「名前は?」

「黒山怜奈。」

「何歳?」

「17。」

「へえー、じゃあ俺とタメじゃん」

「あんた学校は?」

「ダリいからサボった。
てか“あんた”って呼び方はないでしよー。」


その男は、苦笑いしながら自分の
髪を触った。