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《――ガチャ…。》


憂鬱な気持ちが心にジワジワと広がる中、炉惟は、いつもより重く感じたドアを開けた。


「炉惟っ!おはよう。」


開けたドアの前には、微笑むエリーゼが視界に入ってきた。


「…エリーゼ、こんな早くにどうしたんだい。」

少々焦る炉惟にエリーゼは、笑いながら見つめて言葉を付け足した。


「炉惟の顔が見たくて、今日の朝食は私の我が侭で御一緒することにしたのよ。――さ、早く行きましょ♪」


「――ふぅ、相変わらずですね。君は」



あきれ気味に溜め息を吐くと、エリーゼはニッコリ微笑んだ。