―友広side―



言えるわけない。

『梨亜が日向にキスされたから嫉妬した』なんて。




死んでも言えない。









梨『えっと、あたし帰るね…!』





ばいばいっと手を振ってドアを開けて、出て行こうとする梨亜。






梨『ありがとう…!
これで最後、本当に友広と会う事なんて、ないけど楽しかったよ!』












梨亜の声に振り向くと、

梨亜はすでに居なかった。




『会うことなんてないけど…』かぁ。





友『はぁ…。』
僕らしくない溜息。




日『なぁ、友広さぁ。』

友『なんだよ。』

日『あいつ、ほっといていいの?まぁ、俺には関係なんて全然ねぇけど。』

友『なに?梨亜のこと好きになっちゃったの?』



日向は滅多に人の事を気にしたりしない。


日『っ…ちげぇし。遊んでやろうかなって思っただけだし!』












あー。これって噂のツンデレって言うのかな?


うーん。ライバル増えた?あ、でも梨亜の性格をこんな短時間で見抜けるはずないよね。

だから、外見を好きになったのかな?





日『あ、でも。俺キスまでしちゃった仲なんだけど?』





あ、またそれを振り返す。

友『ふぅん。僕もしたよ。』


あ、したの って言う声が
ちょっと聞こえた。


梨亜…帰っちゃったなぁ。


―友広side―-END-