「こいつに手ぇ出さないでくれる〜?」
クラスのみんながいる手前
草食系オーラのるい
でも爽やかな笑顔とは対照的にギュッと強く握られている手
「愛実ちゃん行こ♪」
そのまんまぐいぐいと人気の無い廊下に連れて行かれる
「るいっ!」
名前を呼ぶと同時にぐっと引き寄せられて
あっというまにるいの中
「る…い?」
「……ふざけんな」
聞こえてきた小さな声
明らかにイライラした様子
「他の男にキスなんかされんてんなよ…」
切なそうな表情にドキっとする
「……ほっぺただし」
うん。と言えない素直じゃない自分
「俺は、ほっぺたでも嫌なの」
あたしとは正反対にまっすぐに
思いをぶつけてくる