「瑠衣くんほんっと可愛いね〜」



あ?
まぁ、お前らよりはな。




「瑠衣くん奥手だもんねっ♪」




ばかじゃね?
お前に興味無いだけ。





「食べちゃいたいっ///」




そこら辺の草でも食っとけ。








てゆーのは心の中の声



実際は…



「ははっ!食べるとか怖いな〜」


なんてはみかみながら
ゆっちゃてる俺




【本庄瑠衣】


ほんじょう るい



笑顔は俺のトレードマーク

笑っときゃとりあえず
どうにかなるからな(笑)


興味無いからそこらの
女には手出さない



でもそれをどうみたのか
周りの女たちは俺を


『草食系男子』


と呼び始めた




これ最近流行ってんだろ?



女みてーな男が



俺は草食系男子理解不能だな



男ならガツガツいくべきでしょ♪




「じゃあなんでお前の本性出さないんだよ」



鋭くつっこんでくるこいつは
幼稚園からずっと一緒で幼なじみの



【早河海人】


はやかわ かいと



顔はイケてるんだけど
クールなのか知らねーけど
なに考えてんのか分からんくて
よく喧嘩になる




それでもお互いどっかで
根っから信じてて、まぁ腐れ縁だな




「だって草食系今はやりじゃん」



「…………あっそ。」




こうやっていつも軽くかわされる



「でもさ〜最近いないよな〜」

「何が?」


「可愛いうさぎちゃんっ」



えっ?
うさぎちゃんって何かって?



俺が次狙う女の子のこと♪


この学校で目星付けたやつは
もう全員喰っちゃったし


「つまんねー!!!」


非常階段でギャーギャーとわめく



「そういえば。」



「あ?」


「今日転校生来るらしいぞ」


「まじ!?女の子!?」


「知らん。」



「海人!至急見に行くぞ!」



「てかどこにいんだよ〜」


「転校生は校長室か職員室って相場は決まってんだろ」


「だよな」



目の前は校長室




「じゃ開けてみますか!」



ワクワクドキドキッ
ご対ー面っ!


バーンっと扉を開ける


「おはよー!うさぎちゃーん!」



「……………誰?」






「うっわ」


海人が呟く




「―――――可愛いーーーー!」




目の前には俺が見た中で
最強のうさぎちゃんが立っていた



透き通るような白い肌に
腰まであるふわふわの茶色い髪
髪と同じ色のくりくりの目
抱きしめたら折れそうな華奢な体




ストラーイク!!!



「俺あんたに決めた!」


「は?」


「次のうさぎちゃんはあんただから!」




うさぎちゃんは露骨に
嫌そうな顔をしている



「瑠衣!鬼ババ教頭来たぞ!」


「うわ!やべ!じゃあまたねうさぎちゃん♪」



バタバタバタ……



「何だったの?」



私の名前は【赤城愛実】


あかぎ あいみ



親の都合で今日この
『私立星陵高校』に転校してきた



「待ちなさーい!」


あの男の子たちいわく『鬼ババ教頭先生』が
廊下を走り抜けて行った



なんだか騒がしい学校ね




「てか!うさぎちゃんって何なのよ………」