「ほんとに…
夢斗くんなの…??」
「そうだよ。
あの、空野夢斗だよ。」
信じられない。
だって、半分諦めてたんだよ?
もう迎えには来てくれないって…。
「瞳ちゃん?」
気づくと私の目に涙が流れていた。
だって、ずっとずっと待ってたんだもん……。
「夢斗…くんっ…
逢いたかった…っずっと…」
忘れられるわけ、ないよ…。
あの頃の私はあなただけだったんだから。
「約束したとおり、
迎えにきたよ……。
瞳ちゃん。」
「夢斗くん…っ」
ふと目の前が真っ暗になってどういう状況か分からなくなる。
周りがざわつき、ようやく今の状況が理解できた。
私は
夢斗くんの腕の中にいた。
「屋上、行こっか…。」
泣いてる私を気遣ってか泣き顔を見られない様にあなたは盾になって屋上に連れて行ってくれた…。
「ここなら人、来ないから。」
屋上の柵にもたれて私の目をじっと見る夢斗くん。
「瞳ちゃん、キレイになったね。
最初驚いたよ…。」
「夢斗くんこそ、カッコよくなりすぎだよ…。」