パタン


彼女の家の扉が閉まった。



それからやっと俺は、さっきまで椿の手の中で揺れていたストラップを直視できた。
今度は俺の手の中で'チリン'と揺れているストラップを・・・



―――子供ながらに、キミの好きな月に想いを込めた。




一瞬悩んで、ストラップを地面に投げ捨てた。


そして、すぐに家に帰った。