「お姉ちゃん…」



お姉ちゃんは決勝戦には間に合わなかった



「見て、始まったよ。うちが後攻だよ」



テレビで決勝戦の中継が流れていた



「お姉ちゃんも見れればよかったんだけど…」



手を握る



でも、反応がない



「おっ、始まったんだ」



「尾崎先生」



突然、病室に入って来た



「俺も一緒に試合見ていいかな?」



「はい、どうぞ」



あたしは椅子を差し出した