「果梨先輩、お見舞いに行きましょうよ…」



誰かが言った



「駄目だ」



俺は即答する



茜との約束



(みんなを来させないで…)



「どうして…?心配なのに…」



「茜が望んでいるからだ」



静かになる



「茜は自分の足でここに来ると言った。必ず帰ると…」



「それじゃあ、俺たちは何も出来ないんですか?」



「何も出来ないことはないさ」



その問いに答えなのは俺ではなく、一希だった