「野球嫌いだからここにいないんだろ…」



俺は何も考えられなかった



「それじゃあ、何で…。何で嫌いな野球をどうしてここまで詳しく書いてんの?ガラクタだって言ったあんたたちのこと、どうしてこんなに心配してんの?」



茜のスコアブックを目の前に出され、俺は目を見開いた



「これは…」



事細かく書かれた俺たちの試合


結果だけでなく、俺たちの改善点も書いてあった



(愁雷学園−果梨)



俺へのコメント…



(緊張しすぎ。腰が高い。ボール球振りすぎ、ちゃんと見ろ。でも、誰よりもボールに食らい付いていた。脇をしめてコンパクトに振るといいかな…。チームの主将として頑張って欲しいな)



「茜…」



茜のコメントは的確だった