「やっぱりな…。あいつは逃げているんだ…」



「どこ行くんだ、果梨っ!!」



「決まってんだろ!!あいつの家だよ!!」



果梨先輩がドアノブに手を掛けた



「行きたいなら行けばいい」



二人の顔があたしを見る



「家に行きたければ行けば?でも、お姉ちゃんは家にはいないよ」



「いないってどういうことだよ?んじゃ、何処にいんだよ?」



一希先輩も果梨先輩と同じ気持ちなんだろうな…



「お姉ちゃんには言うなって言われてた…でも、ごめんね…」



あたしは二人を見つめる



「お姉ちゃんは…」