「おい、果梨っ」



あたしの目からも果梨先輩の姿を捕らえることができた



しかし



一希先輩の呼び声に振り向くことはなかった



「どうしたんだ、スコアブック広げて?」



スコアブック…



まさか!!



あたしは慌てて果梨先輩の見つめる先を見た



そのまさかだった



「美羽ちゃん?」



果梨先輩がお姉ちゃんのスコアブックを広げていた



「どうして…」



「果梨?」



「どうして此処に茜の字があるんだ…」