‐数週間後‐
「…パパ…ママ…そんなに悲しい…お顔しないで?」
「…ッ…綾香…ごめんね?
…ッ丈夫に産んであげられなくて
…ッごめんね?」
集中治療室に移されて数週間後、綾香は短かった人生にピリオドを打とうとしていた。
「…何で?
…あやは幸せだったよ
…パパとママの子供で幸せだったよ…
でも…あやは悲しいお顔をさせるだけで
…産まれてこない方が良かったね…」
「…ッそんな事ある訳ないでしょ!!
綾香はママとパパの…
大切なたった1人の娘よ。」
意識をもうろうとさせながらも一生懸命…
少しずつ話す綾香に、母親は涙を拭うと、微笑みながら手を握って優しく頭を撫でた。