「…遅いぞ~!」
「ごめん~!みんな盛り上がってて(汗)」
瑛奈が待ち合わせ場所に着いた頃には、陸斗は既に来ていた。
「って、俺も今来たとこなんだけど♪
…んじゃ、行くか!」
「うん、早く行こ♪」
笑顔で差し出された陸斗の手は、今来たところではない事が分かる位に冷たくなっていたのに、陸斗の優しさに瑛奈からは笑みが溢れていた。
===
“ザーッザザーッ”
「着いた~!!…やっぱりここは落ち着くな。」
「…うん。」
海の音に…
海の風に…
海の香りに…
2人は言葉少なめに、身体を寄せ合いながら座ると、少しの間その空間に浸っていた。
「あっそういえば……はい。メリークリスマス。」
「えっ?きぃに?ありがとぉ♪♪」
沈黙を途切るように、陸斗はバックからプレゼントを取り出すと、瑛奈に差し出した。