言い訳がそれしか出て来ない。



いくら何でもこんな真っ暗になるまで他の男の子とふたりになってたのは…ダメだよね…。



「ユナ、キスして?」

「えっ!?な、なんで…?」

「頼めばなんでもしてくれんじゃねぇかと思って」

「なに…それ…」

「お前がやってるのはそういうこと。じゃ、帰る」



悠ちゃんも許したじゃん…。



行っていいって言ったのに…。



ジワッと目頭が熱くなって、涙が出そう。



無意識に掴んだ悠ちゃんの腕。



帰ろうとしてた悠ちゃんが振り向いて…。



この無表情は絶対怒ってる…。



「悠ちゃんにしか…しない…キスは…悠ちゃんとしか…したくないよ?」

「わかってるよ。マジ帰る。早く寝てぇ」

「うん…」



掴んだ手が熱かった。



熱があるのかも…。



待って悠ちゃん…。



「カラオケ行って…ゲームセンター行って、ご飯食べただけ…だよ!?」

「いいって、別に妬きもしねぇから」



そう言って部屋を出て行った。