「貴女たちはもう帰るの?」

「いえ、最後に観覧車に乗ります。

常盤さんは?」

「観覧車、ね。

確かに、今日乗ってないから乗りましょう。」

「まぁ、構わない。」

幸大が答える。

「あんたも大変そうだな。」

コウダイが言う。


「お前もな。」


「かな子、早く行かないと夕方はめちゃめちゃ並ぶぞ。」

「マジか?

常盤、俺達も乗るなら早く行くぞ。」



「ねぇ、かな子。」


何かを耳打ちする。


「何をやってんだ?」

「さっさとついてこい。」

先を歩く男二人が振り返ると、夕陽に映える二つの笑顔がこちらを見つめた。


彼女らが口を開く。


―ねぇ、一生ついていったら幸せにしてくれる?―



二人の男は一瞬固まった。

そして、互いに一度目線が合った。



そして、彼らは自分のパートナーに向き直る。


答えは決まっていた。



不器用だけど、この言葉の意味をあいつならわかってくれる


そう信じてるからこその言葉を彼らは声に出す



―考えておいてやる―



彼女達は笑いながら駆け寄った







HAPPY END