「あんた、誰?」 侑姫は心底不思議そうな顔をする。 カイリが男前になったような顔に、カイリの声質をそのまま低くしたようなやつだったから。 「3年の、佐々木祐斗だよ。」 侑姫の失礼な言葉にも、丁寧に返事をする佐々木祐斗。 祐斗の見せた笑顔に、まわりから歓声が上がる。 しかし、侑姫はそうは思わなかった。 「きもッ!!チャラ男!?」 一瞬空気がピシッと凍る。 気付かない侑姫。