奈々瀬ちゃんの言葉に、頬を赤らめた夏穂ちゃんは軽く奈々瀬ちゃんを叩く。



「奈々瀬ちゃんは、忘れられへん人とかおらんの?」


「いないよ~。ってか、付き合ったことないし」


「ぇえ!?」



こんな可愛いのに?
世の中の男は何を見てるんや…。



「そーゆー、ハルは?」



一瞬だけ浮かんだ、
元カレの顔。



けれど、すぐに消えた。



もう、未練なんてない。



「おらんよー。夏穂ちゃんの元カレってどんな人なん?」


「つーか、夏穂でいいから」