「過去に何があったか知らねーけど、今は今じゃね?イチからやり直せばいいんだよ」



イチからやり直す。



前も、言われたこの言葉。



大っ嫌いな言葉やったけど、
庄野の言葉は優しで包まれてる気がした。



庄野がそう言ったとき、
アキくんが庄野を睨んでいたことは
夏穂ちゃんしか知らない――



「智也の言う通りだべ。俺ら、すぅちゃんの味方だから」


「そおそお♪人は一人ぼっちじゃ生きられないでしょ?
だから、友達が居るの。仲間が居るの。
私たちが居るの」


「みんな、ドラマみたいなクサいセリフ吐きすぎー。
…ねぇ、ハル、分かった?
みんな、あんたのことが大好きなんだよ!」





堪えた涙が
ボロボロと溢れだした。