なんで……みんな…
ここまで……
してくれるん?



溢れかけた涙をぐっと堪えた。



「庄ちゃん!血止まらないよ!どうするの!?」


「焦んな、奈々瀬。顔は血がよく出る場所なんだ」


タオルであたしの傷口を押さえる、庄野。


「そうなんだ…」





「くそっ!」


男たちが逃げて行ったのを目の端で捉えた。



「「ハル!!」」


2人が走ってくる。


「大……丈夫?」


叫び過ぎて声が上手く出ない。


「俺らなんか全然たいしたことねぇべ!それよか、すぅちゃんは!?」


「あたしは……大丈…、」


「ばっか!大丈夫なわけないでしょ!」


夏穂ちゃんがあたしの言葉を遮って、そう言った。