春の日差しが頬づえをついた左手をポカポカとを温める。 須藤 ハル─ 薄い茶色のストレートの髪。 わけあって、一人暮らし中の高校1年生。 中学ではクラスのムードメーカーとか言われてた。 ある時までは… あの時までは… 入学式のときは、親や友達と校門をくぐり、笑い合う生徒の中で、あたしだけが一人やった。 一人で構わへんかった。 それやのに…