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『そんじゃ、母さん、行ってきます!』
「はぁい。気を付けなさいよ」
『わぁーった!』

メットを被り、バイクに乗って倉庫に行く。倉庫は、零の溜まり場だ。



倉庫に着けば、赤、青、紫、緑、橙、黄、などの色とりどりな髪をしたメンバーズが。彼等は私に気付くと、

「華姫さんっ!!こんちわっす!!」

一斉にバババッと頭を下げた。
中3の女子にどこまでも低姿勢な不良達…

『あぁ』
「華姫」
『…七猫』

黒のパンツに黒のパーカー、フードに猫耳を付け、首に赤い紐と鈴を付けた人…
このユルい雰囲気を持った彼は、零の副総長だ。

「久しぶり」
『あぁ、久しぶり』

フフンと笑って言うのは、七猫の癖。

私は倉庫に入った。入ろうとした。

「あ、華姫さん!!」
『あ?…あんた、翔太…だっけ?』
「俺ごときの名前を覚えていて下さるとは、感動です!」

当たり前じゃ!総長がメンバーの名前を覚えられんでどうすんの。ってことで、三時間かけてメンバーの名前覚えたんだから!!

『で、何?』
「あ、バイクのここをどうしたら良いかなって思って…」
『あ~…ここは………』

零は仲が良い。
それが良いところだ。