「あは、ビックリした?」

兄貴が近寄ってきた。

「朔鵺ちゃん、可愛いからさ~」

ギュッ

「こーしたくなっちゃう」
『なッ!?』

抱き着かれた。
ギュッと。

『っ…』

ドッ

鳩尾パンチを喰らわした。

「朔鵺…」
「さ…くや、ちゃん……」
『ふふ、ごめんなさい?ビックリしちゃって』

嘘。故意です。

「さぁ~くや~」

母さんの声が聴こえる。

『さぁ、下へ行きましょうか。柊侍、兄貴』
「兄貴…」
「いーじゃん、兄貴だって」