「すまないが…うちの愚息…紫輝なら少し遅刻するんだ。」


「いいよ、そんなの。それより飲もう。」


と言いながら、おちょこを持つお父様。お母様はお酒を注ぎ…おじ様とお父様はお酒を飲みはじめた。


「………………」


彼がいない…


「千鶴さん。」


「はい?」


「紫輝さんがいないと、つまらないわね…」


「そんなこと、ありません。お母様…美味しい料理が食べれて幸せです。」


「そう?千鶴さん、紫輝さんに会うのとても楽しみにしてたから…」


「そんなこと…ないです!」


楽しみにしてた…って…お母様に気づかれていたの?!


「ふふ、千鶴さんは素直ね。すぐにいらっしゃるわよ…紫輝さん。」


「………はい。」