「私は紫輝さんが好きです…だから、いつでも素直なんですの。」

「……お前とだったら上手くいったのかな？はは…」


今までだと、絶対にそんなことはおっしゃらなかった…のに、そんな弱気…見たくない。ずっと、自信満々で美しく、芯のある…あなたが私は好きです。


そんな強いあなたを、弱くもする愛さんの存在が憎く…また羨ましい。


「そうですね、私とだと上手くいきます…だけど、私が素直に言うのは…私のことしか考えてないからです。紫輝さんに振り向いてほしいーそれだけで…私は…」


「泣くな…気づいたならいいじゃねーか。」



そう、私の紫輝さんへ向ける気持ちは、私の自己中心的なモノ。紫輝さんのことを考えず…愚かな愛。


「愛っさんは…紫輝さんを思っての気持ちです。だから…お二人はお似合いでー」

「ありがとう…本当に、お前はいい奴すぎるな。」

「そんなこと…」

「いい奴と結婚しろ」

「…………はい。」



本当に、ダメだと気づいた……やっと、目が覚めたんだ…そう思った瞬間でした。