「すみませんでした。」
「…何が?」
すっごく不機嫌な紫輝さん。私は頭を深々と下げて謝罪の言葉を言うだけ…
「愛さんです。」
「……………」
「仲直り、していらっしゃらないのですか?」
「あぁ。」
「………………」
あれから二人は、もっと揉めたの?私は…二人が…
「……………」
「何だよ、」
「紫輝さん…すみません。」
私には、あなたに好かれる方法がわかりません。
出会ってまだ数日、一緒にいた時間はほんの数時間…だけど…
これだけはわかりました。あなたが愛するのは愛さんだけ…だと。
「…………失礼します。」
「おいっ余計なこと、すんなよ。」
「はい」
心配と嫌悪が入り混じった瞳に笑顔で返事を返すと…私は、学校を後にした。
好かれなくても、私は紫輝さんを幸せにするーと決心して……