「おはようございます。」

「はよ、」


朝、部屋を出ると…たまたま出会った紫輝さん…無視されるかと覚悟をしていたから、挨拶が返ってきて驚いた…


「なに?無視されると思ったわけ?」


「……はい、」


「そっか。」


「あのっ、今日…愛さんは?」


「…………知らね。」

「そう…ですか。」


いつも、迎えに来ている…と思う…愛さんが、いない。それなのに、学校にむかおうとしている紫輝さん。


昨日のことが原因?


「あのっ…」


「俺さ、大切なのはあいつだけ。あいつ以外なにもいらない。家も…金も…親も……さ。」


「……………」


「あんたは違うだろ?俺のために家捨てれる?」

「………………」

「生半可な気持ちで近づくな。」


生半可な…気持ち………


「…確かに………私は……初め………手に入らないあなたを………結婚する予定のあなたが……すり抜けた…のが……気にくわなかっただけだと思います。」

「だよな?俺もだったから…あいつが手に入らなくて…欲しくなって…ハマったんだ。」