体育館から保健室に行くまで…愛さんは一言も発しなかった…ただ、私の背中に手を添えて…大丈夫、と1度呟いただけ…
保健室につくと、すぐ中に入り、奥のベッドのカーテンを乱暴に開いた。
「相良君っ!転校先をイジメたらダメじゃないっっ!!!」
「愛…はよ。」
「おはよ〜って違うっっ!!」
そこにいたのは、相良さん…。
「…あんた………何?ほんと……」
そして、私の存在に気づいた相良さんは…愛さんを見る目とは違う…酷く冷たい目をしていた…
「相良君!」
「愛は黙ってろ。」
そう言い、ベッドからおり…私に近づく相良さん………怖い。
「さっき言っただろ!こいつらに近付くなっ!!愛に何したか知らないけど、こいつは優しいから…あんたを邪魔だと思っても言えねーんだよっ!わかってんのか?!」
「っ…」
「ちょっと!相良君!!」
「愛はあめぇんだよっ!わかってんのか?こいつは、紫輝の婚約者なんだっ!紫輝が断っても、嫌がっても…こいつらは金の力で、どーとでもしようとすんだよっ!!」
「ちがっ…」
「違うことねぇだろ!!あんただって…どこぞのお嬢様学校から転校したんだろっ?金の力で…」
っ、当たってる……
的確に私の行動を…当てられてしまい、私は言葉を失ってしまった。