「大丈夫?」


俯いていた私の視界に入ったのは、薄桃色の可愛いハンカチ。


顔をあげると…そこには、私が1番嫌うべき人がいた……。


「…………愛…さん…」

「相良君にキツいこと言われた?彼はね、その人のためになる言葉しか言わないの…だから…」

「っ…」


涙はとまらない…溢れて……流れ落ちる…彼女の優しい言葉たちは…私のための言葉…


だけど……その言葉は私を余計惨めにさせた…


どうして?


もし、彼女がいなければ…私は…彼の隣にいれたのに…


憎みたい…憎みたいのに…


「せっかくの美人が泣いたら台なしだよ〜?」



そう笑う彼女を憎む気持ちなんて出来なかった…