ーーと、部屋のすみっこに誰かいることに気づく。





小柄な男子生徒だった。おそらく一年生、すなわち綾瀬くん達の後輩だろう。






しかしその後輩と思しき人物は、小柄な体格に似合わぬほど鋭いまなざしをもっていた。目つきの悪い後輩に、お嬢様風の気さくな同級生。なんだか個性的な面々が集まったな、と綾瀬くんは思った。





とりあえず、一番近くにあったパイプ椅子に腰をおろした。





どっこいしょ、っと。





「ぶっ」





黒髪の女子生徒が吹きだした。綾瀬くんは赤面した。思わず声にだして言ってしまっていたのだ。





綾瀬くんは恥ずかしくて仕方がなかったが、生徒会室には和やかな空気が漂った。