その“波多くん”が目の前に立っていた。


「なに見てんだよ。」


波多くんは、波多くんを追ってきた女の子達に聞こえないように、低い声でそっと囁いた。


私はその恥ずかしさと焦りでなんて答えれば良いのか分からず…。

「す、すみませんでした!!」