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「なんっつー、叫び声だよ。警察来たじゃねーかっ!」
「ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
うつめいて、体にかけてあった布団を握りしめる。
助けてくれたのが彼だなんて。
月宮に顔向けできない。
深いため息のあと、足音が遠退いて、数秒、また近づいてくる。
ーー…その数秒が、とても辛くて。
重々しい空気がのしかかった。
辛くて、目を閉じる。
………ことん
食器を置く音がして、パッと目を開いた。
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