私は黙って男子生徒に
ついて行った。
華桜学園の男子生徒の
噂をすっかり忘れて…
――ヒソヒソ。
「ここの教室は?」
「誰かいるっけ?」
「この辺まで来れば
大丈夫だろ…」
…何話してるのかな?
そう言えばけっこう
歩いたかもな~。
ここどこなんだろ?
人、一人も歩いてないな。
もしかして
技能教科で使う
教室だったりして…
「ねえ、新入生!」
「…あっ、はい?」
――ドンッ!
急に後ろから
男子生徒に押されて…
知らない教室に
入れられた。
中は真っ暗でホコリ臭い…
嫌な予感がした…。
「あ、あの!
そろそろ受付時っ…」
後ろから
テープみたいなもので
口を塞がれた――。