教室に戻ってからは
担任の自己紹介などの
LHRで終わり、
今日はすぐ下校になった。


「桜、また明日ね!」

「あっ、ばいば~い」

「優奈ちゃんまたね♪」
直樹くんだ。

「直樹くん、またね。」


「わ~!桜今の聞いた?」

「はいはい…(汗)聞いてましたよー」


桜とは帰る方向が逆だから
あたしはとりあえず一人で
帰ることにした。


一人で帰るの
心細いなあー…

やっぱり桜と途中まで
一緒に来れば良かった…

一人でとぼとぼ歩いて
昇降口まで行くと
先輩達がいない訳がなく
更に女子だから珍しいものを
見るような目で見てくる。

…私…変かなあ…?


――――すると…
「よっ!」

いきなり声をかけられ
驚いた私は変な声を
あげてしまった。

「ひゃあっ!」

「…なんだよ、その驚いた顔は」

「あっ!先輩…」

少しホッとした。

…やっぱり先輩は、
普通にしていれば
めちゃくちゃかっこいい。

ボーっと先輩の顔を
見つめていると…
先輩はちょっと顔を
赤らめながら目をそらした。

「…お前、一人で帰んのか?」

「…え…?あっ、はい!あー、桜が帰る方向逆で…」

そう言って下を向くと…