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「はあ~、式めっちゃ長かったねー」

「校長の話眠かったー」

「てか桜寝てたじゃん♪」

「そっ…それは優奈もでしょ~」

「バレてた~?あははっ」


桜と教室に戻っていると…

「なあ、桜!」

「あっ!直樹じゃん。」

私はとりあえず初対面だから
軽くペコッと頭を下げた。

たぶん同じクラスの
武田直樹くん。


「その隣の子紹介してよ!」

「え~。どうしよっかなあ」

直樹くんと桜は
同中だったらしく
仲がいい。


二人がふざけていると…
「あっ、抜け駆けすんなよ!」
「そうだぞ!直樹めー」

同じクラスの男子が
集まってくる。

「ねえねえ!君齋藤優奈ちゃんだよね♪」

「あっ!待てよ!優奈ちゃん俺とも話してー」

「てめっ…優奈ちゃん俺とでしょ!」

「てめーら…俺が先に話してたんだぞ!」

「直樹うるせーぞ!」


なんだか私に話しかけて
くれてるみたいだけど…
私はこの状況に
全くついていけず、
それを気づいてくれた桜が

「今のうちに教室戻ろ!」

「桜ありがとー(泣)」


「「あっ!」」
気づいた男子はちょっと
がっかりしてるように
見えたけど、桜のおかげで
なんとか助かった。