『木崎瑠璃。よろしく』


そう言って、担任に指定された席に着くと、周りの声が耳に入ってきた。


『男なのに瑠璃?』
『女の子みた-い』
『え、でも可愛くない?』


・・・はぁー。

窓に視線をやると真夏の特長、入道雲が気持ち良さそうに浮かんでいる。


そして俺も。

この変な時期に転校してきたうえに女みたいな名前の俺は、クラスで浮いてる。


早く帰りてぇー・・・