文化祭も無事終わり、物事が一段落(?)したあと。
家にはわたしと羽夢がいた。
「そういえば、羽夢はなんであの時来てくれたの?」
ふと、羽夢にそう聞いてみた。
「ああ」
羽夢は素っ気無くいう。
「うさが心配になって文化祭を覗きにいったら、あいつの生徒手帳落ちてたんだよ。拾って中身見たら、あれじゃん」
「……」
わたしは思い出して、ちょっと気分が悪くなった。
「だからますます心配になってさ、だから捜して、見つけた。それだけ」
「……へー。でもさ」
わたしはいう。
「ほら……いうのもなんだけど、わたしたちケンカ? みたいだったじゃん……」
「じゃあなに? 来てほしくなかった?」
「い、いや! そういうわけじゃ!」
羽夢は微笑んだ。
「バーカ。あれくらいで俺の気持ちが揺らぐかよ」
「……っ!!」
そ……そんな恥ずかしいことを……。
お前に羞恥心というものはないのか!
い、いや? わたしがずれてるのか?
わ、わからなくなってきた……。