私は隆斗をマヌケな顔で見る。

隆斗は「…何?」と、怪訝そうな顔で私を見て来る。

“何?”って、私のセリフじゃないの?

お互い見つめ合ったまま、1秒2秒と、時間だけが過ぎて行く。



「結婚、しないのか?」



「するけど……え?」



まだ、状況が理解が出来ない私。

私はプロポーズされてた筈。

でも今、“結婚しよう”って、言われた―…。

アレは仮で、コレが本当のプロポーズ?

…え…?



「私と結婚してくれるの…?」



「俺が他のヤツと結婚して良いわけ?」



「…っ…ヤダぁ……」



私は隆斗に抱き着いた。