「なぁ…【紅姫】ってマジかよ」



私がため息を吐いてると、中山が近付いて来た。



「…本当だよ」



【紅姫ーベニヒメー】…それは私の昔の通り名。

最初は隆斗の族【紅ークレナイー】の【水姫ーミズヒメー】として居た。

青いオッドアイと、名前の姫を合わせて。

でも、あの日、私は項から赤い血を流す怪我を負いながらも、1人でメンバーを守った。

紅と赤をかけて、いつのまにか私は【紅姫】へと変わった。

嫌いじゃないけど、この通り名は、敵を増やすだけのものとなった。

だから私は、変装する事になった。

隆斗は今でも、あの日を悔やんでる。