「あれ…また空振り?」



「悪いな。姫菜は可愛い俺が大好きなんだよ(笑)」



「そんな筈はない!」



「私、変態は苦手。えへっ!」



おどけながら雄志から離れて、私は教頭の前に行く。



「生徒に愛されたくないですか?鬼田教頭?」



真顔で単なる厭味を言ってから、舌を出して笑った。

父親に振り返り、頭を下げると、隣に粟田先生が立った。



「…ありがとう、小嶋先生」



「え?(笑)」



「貴方と、貴方の生徒たちに感謝するわ」



「いいえー。私はライバルを片付ける為にしただけだから(笑)」



…ふふーんっ!