静まり返る教室内の中、篤が私に掴み掛かって来た。



「何で…あのまま石田が居る教室に、頼子を居させるのか…?」



「――篤ッ!」



「武井、姫菜ちゃんにだって、出来ない事はあるよっ!!」



雄志とさゆが篤を引き離そうとしても、私の服から手は離れない。

私は鼻息を荒く吐き、ドアをドンッと拳で叩いた。



「私だって、ここに居たら、山地さんは楽しいかも知れない。安全かも知れない。でも、逃げたらダメなんだって!妬まれてイジメにあったんだよ?それなのに…てめぇら悔しくないのか――ッ!!」



教師として。

私個人としての気持ちは交じり、キレて叫んでしまった。