不良って、世間から悪いように見られるけど、本当は違う。

心優しい子、傷付いた経験がある子もいて、奥が深いんだ。



「雄志、さゆの隠すとこ嫌いだと思うな…。いつも支えてあげるのに、自分の事なんて後回しのさゆに不満かも知れない」



「…梅田がそうだから?」



「そうだね。(笑)」



私は立ち止まってるさゆの手を握った。

「雄志、待ってる」と言って、理事長室へと歩みを進めた。



「デートを忘れたのは、私も許せない。待ち合わせ場所に1人って、寂しいんだよね」



「うん…」



全部、ぶつけようね。

気持ちを伝えようね。

難しいようで、簡単だから。