「もう、最低――ッ!!」



「ちょっと、さゆっ!!」



理事長室を飛び出したさゆ。

私は立ち上がり、叫んだ。

雄志は「あ゛ー…舜、恨むッ!」と、ソファーに拳を叩き付けた。



「どういう事よ」



「舜に、“姉貴が彼氏にプレゼント買うらしいからついて行ってやって”って頼まれたんだよ。舜の姉ちゃん、何気に仲良いし」



「―――馬鹿ッ!!」



どうしてこうも、男は軽率な行動を取るわけ?

…私の周りの男だけ?

だとしても許すまじ。



「少しは女心も考えなさい!」



…さゆを捜さないと…!