晴れ晴れと空に届きそうな怒号と鈍い音。

私は返り血を拭う事なく、15分か20分で、全員、倒した。

遠くから聴こえるサイレンと足音―…。

私は落ちてたナイフを持ち、肩甲骨の下まで伸びた長い髪に刃を裁てた。

ブチブチ…と切れる髪の毛。



「「姫菜――ッ!!」」



私は耳に反響(こだま)する声を聞きながら、髪の毛を撒いた。



「今度こそ…終わりだよ」



私は髪を切ったナイフを、左目の前に掲げた。

私は【紅姫】も止める。

どうせ隆斗も別れるんだから、大丈夫。

不自由なんてない。