横を向けば、肩で息した安西。



「先生が…姫菜ちゃんが…」



「…姫菜がどうした」



俺が安西に近付くと、「取り敢えず教室に来て!」と引っ張られた。

3Fに行けば、多数の生徒が啜り泣く。



「梅田――ッ!!
お前…何で姫菜を見てなかったんだよ――ッ!!」



雄志が俺の胸倉を掴んで来た。

さゆに「止めな」と離された雄志は、涙を溢しながら、俺の背後を指差す。



「……姫…菜………」



俺は黒板を見て固まった。

追い掛けて来た理事長たちも、「どういう事だ!」と言っている。